オステオパシーの施術を受けるために、医師の処方箋は必要ありません。ご自分の意思で自由に施術を受けていただけます。 一回の施術時間は60分から75分ほどです。 オステオパシーは手技による施術法です。オステオパット(施術者)は自分の手のみを使って検査と施術を行います。
施術はいくつかのステップを経て進んでいきます。
なぜ施術を受けようと思われたか、についてお話しいただきます。主訴となる症状、また既往歴、生活習慣など様々な範囲にわたってお聞きします。
症状が特になくても施術を受けていだだけます。オステオパシーは予防医学としてとても有効です。症状が表れる前に原因となりうる要素を改善させることができます。
症状によって必要がある場合、まずいくつかの簡単なテストをします。これは症状がオステオパシーで適応できるかどうかを判断するためのものです。
次に、足の先から頭まで身体の各部位を詳しく見ていきます。体内バランスを崩す元となる、動きの鈍い箇所や組織機能が悪化しているところを検査によって見出します。
検査の結果と、先にお話しいただいたいた症状などを合わせて見た上で、オステオパット(施術者)がどのようにアプローチして施術を行うかを決めていきます。
常に患者個人に最適な施術を行うために、何百ともあるテクニックの中から組み合わせて、その人に一番合った効果的な方法を選びます。
必要のある場合、日常でできる簡単なエクササイズやストレッチ法、また他アドバイス をご提案します。これは、施術によって改めて得られた体内の良好なバランスをさらに促進し、維持するためのものです。これによって、症状が戻りにくくなります。
オステオパシーは 、身体の構造と生理機能が調和した状態を取り戻し、その人固有のホメオスタシス* をより良く機能させることを重要とします。
*ホメオスタシス = 恒常性。体内環境の生理バランスを維持する身体のはたらき
「構造と機能」の相互関係に均衡が保てているとき、人体に備わっている自己調整力と自己治癒力という自然の力が発揮されます。これによって、身体は自らの力で不調や痛みなどの問題を乗り越えることができるのです。
不調や痛みといった症状は、一回目の施術終了時に無くなることもあれば、施術の数日後にだんだん弱くなっていくこともあります。
施術を受けて頂く頻度は、一度で充分なこともありますし、または何度か続けて受ける必要もあります。時に、間隔を開けながら複数回の施術を受けるのが良いこともあります。この頻度は、それぞれの人の身体や心、環境的状態によるもので、一概に決まっているものではありません。
あらゆる手技テクニックを組み合わせながら、それぞれの方に合う最適な施術アプローチと効果的な結果を出していきます。
神経反射にアプローチし、関節の可動域を取り戻します。
このテクニックでは関節部分にポキッとなる音がすることが多くありますが、骨自体が鳴る音ではありません。関節に溜まっていた空気が放出されるときに出る音です。オステオパット(施術者)は、関節の本来の自然な可動域を超す無理なテクニックをするようなことはありません。
神経の働きに作用しながら筋肉の緊張を取ることで、関節の可動域を取り戻します。
振動・圧力・ストレッチなどをかけて筋肉の痛みを和らげ、関節の可動性を上げます。
関節の可動性/柔軟性を上げます。血流を促進させて、関節とその周辺部位への酸素・栄養素の供給を促します。さらに、リンパの働きを活性させて老廃物の排出を助けます。
全ての内臓が対象です。精密なテクニックによって、それぞれの臓器の動きと働きを活発・活性化させます。臓器固有の機能を促進させます。
体内のあらゆる膜と筋膜の緊張をほどきます。(筋膜とは結合組織でできた身体のほとんど全てを包んでいる膜のようもの)
組織内に滞った緊張や感情、ストレスを解放。身体の機能を局所的または全体的に促進。関節ないし組織の動きを改善。組織の活力を向上させる。
*組織=細胞の集まり
あらゆる箇所にアプローチ。例えば、頭蓋骨の一つひとつの骨それ自体、縫合(骨と骨がつながる部分)、頭蓋骨内部の膜、血管、頭蓋骨全体の動き、脳脊髄液など。
身体のあらゆる部位の機能にバランスと調和を与えます。
硬膜(髄膜の層のうちの一つ)や脳脊髄液の流れへアプローチ。全身あらゆる部位の機能にバランスと調和を与えます。背骨の動きとその質を改善させます。